気になる最終話「どういう見方をしてもいい」

金曜ドラマ『Tシャツが乾くまで』第9話より

テレビドラマ以外に、映画、配信プラットフォームなど、様々な形態で作品を作っている土井監督。地上波の連続ドラマならではの部分について聞いてみた。

「制作しながら、同時に放送もされていくので、リアルタイムで作っている緊張感はあります。視聴者の反応を聞きながらドラマを作るのは、地上波の連続ドラマならではのライブ感ですね」

そのライブ感ゆえに、こんな撮影中のエピソードも。充は第5話のラストまで咲子の前に姿を見せていなかった。しかし、撮影は放送する回よりも先の回を行なっているため、撮影現場では充を見られないように細心の注意を払っていたそうだ。「見られたらいけないと必死でした(笑)」

これまで、不倫疑惑や充の失踪、咲子の過去など、いくつもの展開を経て、そのたびに話題を呼んできた本作。土井監督は登場人物について、「ある意味、みんな完全ではない人たちだと思う」と話す。そんな彼らの結末はどこに向かうのか。

「人それぞれ、どういう見方をしてもいい、そんな幅を持ったドラマだと思います。彼らが最後に何を選びとっていくのか、自分だったらどんな選択をするのかを一緒に考えながら見ていただければ嬉しいです」

本作の演出を手がける土井裕泰監督

作り手として、ドラマで描きたいことや伝えたいテーマ、表現したいことはあっても、結局は受け取る側が自由に楽しんでくれたらいい。そんな思いが伝わってきた。

これ以上ないほどの現代を生きる人たちの人間ドラマ。他者とのつながりを考えさせられる。