「2年後に7%引き上げ」という途方もないハードル

「2年後には私が責任をもって確実に税率を元に戻す」高市総理は『2年限定』の時限措置であることを強調する。

この発言を受け、財務省幹部は「これで私たちは何が何でも2029年4月まで高市総理を支えないといけなくなった」と皮肉をこめて語る。

予算編成権や税制などを一手に握り、最強官庁と言われてきた財務省だが、トップダウンで決まる高市政権の前では「口を挟む余地のない弱小官庁として振る舞うしかない」のが現実だという。

そして2年後については「高市総理は言ったことは絶対曲げない。本気で2年後には税率を元に戻す気だ」と財務省幹部は分析する。

ただ、1%から元の8%に戻すというのは7%の増税を行うことに他ならない。消費税増税としては未曾有の大増税だ。これまでは3%→5%→8%→10%と2~3%ずつ引き上げてきたが、その度に深刻な消費の冷え込みを招いてきた歴史を鑑みれば、7%引き上げのショックは日本経済にとって未知の領域だ。

だからと言って、1%をダラダラと続ければ、日本の財政規律への信認は失墜し、マーケットからの猛烈な円安圧力が襲いかかる。

未来がどうなっているかは誰にも分からない。2年後の政治・経済情勢はどうなっているのか、そしてその時の総理はどのような判断を下すのか。

日本経済は「消費税減税と増税」という火種を抱えて走り出すことになる。

TBS報道局経済部 蓮井啓介