『大麻』で摘発された少年ら「母親の目の前で捕まえられ申し訳なくて」

少年院では薬物で入院する少年を対象に薬物再乱用防止プログラムが行われている

 大阪・茨木市にある「浪速少年院」。いまここに入る少年のうち、「大麻」で摘発された人は、窃盗や傷害に次いで3番目に多いという。少年院では大麻などの薬物で入院する少年を対象に、薬物をやめるための薬物再乱用防止プログラムが組まれている。少年らは薬物を使っていた当時の生活を振り返った。

 
大麻所持で逮捕された少年B(19)
【薬物再乱用防止プログラムでのやり取り】
(教官)
「(当時1日の)スケジュールを立てられていたよっていう人は?」
(大麻所持で逮捕された少年A)
「いや、立ててないです。11時、12時くらいまで寝て、起きて(大麻で)一服。遊びに行って、そこからずっと薬物」
(大麻所持で逮捕された少年B(19))
「薬物を使うと夕方に起きるとかが普通にあって、元気なくなったっす。寝てばっかり」
大麻所持で逮捕された少年C(20)

 取材班が2人の少年に話を聞くと、口をついて出るのは「後悔」だった。

(大麻所持で逮捕された少年C(20))
「全然薬物に対して悪いと思っていなかった。タバコと何が違うんやろっていう感覚で。(吸っていた時は)いまが楽しければいい、っていうのが一番やったと思います。(Q捕まった時はどう思った?)『終わったな』みたいな感覚はありました。(少年院で)1年奪われるって特に10代ってでかいと思うし、もったいないことをしたな、釣り合わへんなって」
大麻所持で逮捕された少年B(19)
 (大麻所持で逮捕された少年B(19))
「自分で買ってました。SNSでも手に入れられるし。(Q吸っていたときはやめられると?)思っていました。(実際は)環境とかをずっと変えないと、周りでやられていたらずっとやりたくなる。あんまり簡単にはやめられない。お母さんの目の前で捕まえられて、目は合わせられなかった。お母さんに申し訳なくて。(少年院を)出た後は筋トレして自分の体を大事にすることが第一かなと」

身近に忍び寄る、違法な薬物。SNS上に並ぶ言葉は、薬物にいざなうための誤った情報が多く、警察は安易に手を出さないよう呼び掛けている。

(2022年1月5日放送 MBSテレビ「よんチャンTV」内『特命取材班スクープ』より)