パリ五輪での痛恨の逆転負け、そして再起の誓い
2024年のパリ五輪。世界ランク2位のメダル候補として挑んだ、イタリアとの準々決勝。日本は2セットを連取し、第3セットを迎えた。勝利まであと1点というマッチポイントまで迫りながらも、ここからイタリアに逆転を許してこのセットを奪われると、まさかの逆転負けでベスト8敗退。メダルを逃した。

石川は「この1本、この1点を獲らなきゃいけない時に逃した代償、ダメージは大きい。僕だけじゃなくて、全員引きずっていた」と振り返る。さらに昨年、3大会連続のメダルを目指した「ネーションズリーグ」でも敗戦を喫し、大会後、日本の世界ランクは7位まで後退した。石川は「オリンピックの切符を取ることが一番重要なので、そこでしっかり結果を出せるチーム、選手になりたい」と前を向く。
パリで流した涙のその先へ。ネーションズリーグ開幕戦のロッカールームで、円陣を組んだ石川の鼓舞する声が響いた。
「勝ちに一番こだわってやっていきましょう」
雪辱を誓う不屈のエース、その激闘の日々を追った。
世界一シビアな競争と強化ポイント「サイドアウト率」の向上
「個人それぞれが成長すること、そして、代表でプレーするときに常に結果が出せるチームであること。うまくなりたい、強くなりたい、トップになりたい」
1点に泣いたパリからの雪辱へ燃える石川。パリ五輪後、さらなる成長を求めて戦ってきた舞台が、イタリア・セリエAの強豪「ペルージャ」である。各国のエースが集まる常勝軍団では、毎日、世界一シビアな競争が繰り広げられている。日々の練習からアナリストが各選手のデータを収集し、分析結果が張り出される。
石川はデータを見つめながら、その見方を解説してくれた。

「これがブロックで、こっちがレセプションかな。良かったらGOOD。良くなかったらBADマーク。数字が上がれば練習がしっかりできている証明になる」
ここで石川が強化ポイントとして取り組んできたのが、「サイドアウト率」の向上である。
サイドアウト率とは、サーブレシーブからチームの得点に繋がった確率のことだ。相手サーブの標的になりやすいアタッカーにとって、攻守両面で大事な指標となる。石川は「サイドアウト率が出てる数字とかバーって見せられて。チームの1位がポーランドのセメニウク選手で70%、7位が僕で64%」と現状を明かす。そのために「自主練というかレセプション(サーブレシーブ)を時間がある時は練習している。ひたすらボールを受けてただ受けるのではなくて、こうしたら返球率が上がるとか、自分の中でそういったものを掴む」と課題に向き合ってきた。

















