大叔母の寂しそうな表情の理由「趣味の畑仕事ができない」
『クリスタルグレイン』が誕生したきっかけは、13年前に親族がもらした何気ない言葉だ。
2013年の夏、慎也さんは北海道オホーツク地方の遠軽町にある高齢者施設を訪ねた。施設には畑仕事が大好きだった大叔母が入居していた。
バリアフリーの清潔な部屋。インターホンも整備され住環境は整っていた。しかし慎也さんは、大叔母がどこか寂しそうな表情をしているのが気になった。
慎也さんは、大叔母から話を聞いた。すると…「趣味の畑仕事ができない」
大叔母の日常を曇らせていた理由が分かった。高齢者施設では、衛生面や感染症リスクから普通の土を使った観葉植物や菜園が禁止されていることが多い。
慎也さんは、大叔母の寂しそうな表情が心に引っかかったまま札幌に戻り、その数日後の早朝4時、あるアイデアが沸いた。
「お前はこれを作れ、と降ってきた感じでした。机に向かって、頭の中にあるビジョンを絵に描いていましたね」とその時を慎也さんは振り返る。
無機鉱物と無機肥料を組み合わせれば、菌も虫も出ない人工土壌ができるのではないか?そのアイデアを持って、慎也さんは父親の恒久さんの元を訪ねた。














