一方、こちらは安佐南区で水にこだわり良質なモヤシを作り続けている会社です。
田中商店では、地下水をくみ上げ、40℃にあたためた温水に、原料となる豆を浸して育てます。水温を上げるために使う重油が毎月のように上昇していることに加え、パッケージ用のフィルムの価格も上がっており、苦しい状況が続いています。

田中商店 田中真行代表取締役
「モヤシはたくさん作ってたくさん売る薄利多売の商売なので、1パックにつき、1円でも2円でもコストが上がると死活問題。」

モヤシの原料となる緑豆に国産のものはありません。ほとんどが中国からの輸入です。
田中真行代表取締役
「大きく痛いのが円安の状況。これが(1ドル)125円~126円となると、それだけで原料価格が15%上がってくる。船賃を含めると非常に不安なところです。」
田中さんは悩んだ結果、値上げではなく、1パックあたりの量を減らすことを選択しました。

田中真行代表取締役
「価格改定を考えたが、200グラム1パックから180グラムに内容量を減らして価格すえ置き。」
あらゆるものが一気に値上がりした春。今、価格をすえ置いて我慢している企業にも限界は近づいています。