メリハリ消費に「松竹梅」の価格設定
味の素では、アミノサイエンスの領域を広げ、2030年度に向けて「食品事業とバイオ&ファインケミカル事業の利益比率を1対1」にすることを目指しているという。

『味の素』中村茂雄社長:
「食品もアミノ酸を使ってうま味や栄養バランスにフォーカスした製品があり、それをさらに食品事業部は伸ばしていく。バイオ&ファインケミカルの方は電子材料もあるし、アミノ酸そのものを医薬用の原料や輸液に使ってもらうものと、さらに我々の独自の技術で医薬品の受託製造を行うCDMOというビジネスを行っている」
一方、インフレの影響が大きく出ているのが食品事業だ。
原料高・エネルギー高・輸送高の中、自助努力でコストダウンをしてきたが、どうしても賄いきれない分は「正当な値上げをさせてもらった」と中村社長。
しかし、冷凍餃子の値上げでは、「シェア10%を落とした」と話す。

中村社長:
「ちょっと驚きもあった。日本は辛抱我慢が美徳で、値段を上げるとニュースでも一斉に叩かれて(笑)。何かすごく悪いことをしているような雰囲気が漂うけど、本当に自助努力で何ともならないもので」
そんな中、消費者の“消費行動の変化”への対応が重要だという。
中村社長:
「最近言われているのは“メリハリ消費”。普段は節約していても必ず自分へのご褒美や『今日は』というケースが多い。我々としては“松竹梅”の戦略で、松=プレミアムのものは例えばCook Doの極。値段は高いが本格中華の味が家庭で楽しめると売れている」

――ただ、お値ごろ感がある商品もやはり必要
中村社長:
「おっしゃる通り。餃子の値上げは、レギュラー品の餃子にプレミアムの値段をつけてしまったことが失敗。レギュラーはしっかりレギュラーで、より節約志向に応えるようなものを提供していくというメリハリ消費に繋がるような“松竹梅”の価格設定のものを提供していきたい」














