年の瀬を迎え仕事納めとなるこの季節、若者の働き方について気になるデータがあります。若手社員の36%が、会社にある不満を持っているということです。その不満とは「ゆるい」。どういうことなのでしょうか?

■若手社員の36%が職場は「ゆるい」と感じている

突然ですが、会社について「ゆるい」と感じたことがあるか、街で聞いてみました。

入社2年目事務系と1年目飲食業
「ゆるいよね?」「めっちゃゆるいですね」

20代IT関係
「ゆるいです。やってることがすごく簡単な作業が多くて、本当に誰でもできるんじゃないかっていう作業が多い」

リクルートワークス研究所の最新の調査では、大手企業に勤める3年目までの若手社員の36%が、「ゆるい職場か?」という質問に「あてはまる」および「どちらかと言えばあてはまる」と回答。

現在の職場について「ゆるい」と感じている若手社員が一定数いる様子が明らかになっています。(出典:「大手企業における若手育成状況調査報告書(2022)」)

■若手社員が怒られない・・・「上司に全然怒られない問題」

さらに「ゆるい」職場で若手の社員たちが戸惑っているというのが、「上司に全然怒られない問題」です。

20代会社員
「不安になりますよね、怒られなさ過ぎたら。やっぱ何か言ってくれないと、どうしていいかわかんないし」

入社3年目造園業
「皆さん優しいんですけどその分怒られることがないというか。自分がミスしたものが、いつの間にか直って提出されているみたいな」

なんと、上司はそのミスを注意したり怒ったりするどころか、勝手に直してくれちゃうというのです。

この調査では若手社員の3割が一度も怒られた経験がないという結果に!

■「遠慮している」「寄り添って」「叱らず諭す」・・・上司のキモチ

なぜ、若手社員は怒られなくなったのか。先輩方に聞いてみました。

50代会社員
「怒るとパワハラとか言われちゃうんで遠慮しているところもある」
50代会社員
「昔だったら『やれ』で終わったけど、今だと『どうした?』『なにか困ってる?』って。大変ですよね。そうやって寄り添っていかなきゃいけないからね」
60代IT関係経営者
「辞めちゃうじゃん。だから辞めないように、叱るんじゃなくて諭す」

若手社員が不快な気持ちにならないよう、怒らないようにしているんだそうです。