初めて明かされる、極秘の共同作戦計画

治安出動は本来、デモの鎮圧を想定したものですが、自衛隊法90条では、機関銃や特殊兵器で攻撃された場合などに武器の使用が認められています。

防衛庁の一室に自衛隊と警察の幹部が集まり、日本海側で稼働する原発の周辺地図を見ながら対応策を練りました。

冨澤暉氏「警察の中に自衛隊員を入れてやるのか、自衛隊と警察は境界を決めて担当部分を分けてやるのかとか」

テレビで初めて明かされる、極秘の共同作戦計画です。

朝鮮半島に最も近い佐賀県の玄海原発。自衛隊も警察も、極秘に視察していました。船で上陸した北朝鮮の工作員が原発の施設を破壊するという想定。警察の機動隊とともに、自衛隊が戦車などを投入して制圧する手順が検討されました。

冨澤暉氏「本当に国のために問題があるというときには、出動しろと言わざるを得ないのかなと思った。無理してでも、こちらの命が危うくても」

その後、アメリカのカーター元大統領が北朝鮮を訪問し、金日成主席と会談。軍事攻撃の指令は直前で回避されました。ただし、原発への脅威は消えたわけではありません。

金正恩体制の北朝鮮は、次のように公言しています。

北朝鮮「労働新聞」2013年4月「朝鮮戦争のときの我々に報復する能力はなかったが、いまは、十分に保有している。日本には原子力関連施設が幾つもあり、1940年代(広島・長崎)の核の惨事とは、比較できないほどの被害になるだろう」

北朝鮮による弾道ミサイルの発射がこれまでにない頻度で繰り返され、危機感が高まる日本。

海上保安庁「柏崎刈羽原子力発電所付近、上空到着」

全国の原発では海上保安庁の巡視船などが監視にあたり、警戒を強めています。