“円安ホクホク発言”の波紋
2月に入ってドル円相場も大きく動いた。

1月末、日米当局によるレートチェックにより一時152円台まで円高が進んだものの、10日も経たずに157円台へと逆戻り。円安加速のきっかけとなったのがー
高市総理(1月31日):
「今、円安だから悪いって言われるけれども輸出産業にとっては大チャンス。円安でもっと助かってるのが外為特会。これの運用、今ホクホク状態」
その後、SNSで『円安メリットを強調した訳ではない』と釈明した高市総理だが、野村総研の木内さんは、“政府の公式見解から外れた発言”だったと指摘する。
『野村総研』エグゼクティブ・エコノミスト 木内登英氏:
「“政策当事者は為替の水準とか方向性について評価してはいけない”。それが不文律。だから政府も従来は為替の評価をしてこなかった。高市政権の積極財政によって円安になっているとの批判への反発があって“政府の公式見解から若干踏み出して個人の思いが結構出てしまった”。レートチェックのように円安を抑えるという政策をしながら直後に円安容認と受け止められる発言をしたのはやはり失言だったと思う」
番組の相場予想でおなじみの三井住友信託銀行の瀬良さんも、市場は「総理の円安容認」と受け止めたと話す。

『三井住友信託銀行』瀬良礼子さん:
「総理の考えとして『そんなに今の為替水準に対して危機感を持っていない』と市場は受け止めたということ」
そして、今後の為替相場の見通しについてはー
瀬良さん:
「円安圧力が強いながらも、“159円160円というところに関しては介入警戒感が非常に強いような”ちょっと動きづらい相場になるのではないか。重要になってくるのは“アメリカ経済の強弱”と“FRB次期議長の姿勢”。ここがこれからのマーケットを決めてくると思う」
株が下がれば“トリプル安”
経済財政諮問会議民間議員などを歴任した伊藤さんも、「本来は総理がこういう発言をするべきではない」という意見だ。

――総理の発言では、円安の悪い面には触れず逆に円高の悪い面には触れている。円安容認と取られても仕方がない。円安円高はその時の状況や立場で評価が違うが、今の状況をどう見るか
『東京大学』名誉教授 伊藤元重さん:
「私だけではなく、おそらくほとんどの人は円安が行き過ぎていると思っているだろう。円安が続くと物価にかなり悪い影響が出るというのはみんな懸念している」
――今みたいに長期金利が上がって円安が進むという、ちょっと嫌な地合いだ
伊藤さん:
「経済不安や財政不安というものが金利を上げながら、他方で為替を下げている。これで株が下がったらトリプル安になってしまう。株は今は非常に好調だが、やはり気になる状況でかなり注意しないといけない」














