ファクトチェックは「民主主義を守るもの」 対談や党首討論会でも…

去年2月に行われた総選挙では、「移民排斥」などを掲げる極右政党が躍進し、社会の分断が鮮明になりました。選挙の直前にSNS上で行われた極右政党の共同代表とアメリカの実業家、イーロン・マスク氏との対談では、「ファクトファインダー」は次々と間違いを指摘しました。

極右政党「AfD」 ワイデル共同代表
「ほかの既成政党はどれも移民を大量に受け入れ、犯罪率が急上昇しています」

ARDのファクトファインダー ジッゲルコフさん
「2021年はコロナ禍の影響で犯罪件数は非常に低かった。過去2年間だけではなく、より長い期間の状況を見ると、犯罪率は実際に低下していることが分かります」

マスク氏の発言についても…

イーロン・マスク氏
「現在、ドイツ首相の最有力候補であり、世論調査でも最も支持率が高いアリス・ワイデルとの対談へようこそ」

ARDのファクトファインダー ジッゲルコフさん
「彼女の人気について言えば、世論調査では彼女は5番目に過ぎませんでした」

選挙直前に行われる党首討論会でも厳しいファクトチェックが行われます。

中道右派「キリスト教民主・社会同盟」 メルツ党首(現首相)
「働く能力があるにもかかわらず働いていない人々は、将来、生活保護金は受け取れなくなるでしょう。その数は180万人にも上ります」

この180万人には、幼児を抱える一人親や重度の障がい者なども含まれていて、実際に労働を拒否している人は1万6000人しかいないことを情報源と共に掲載しました。

ARDのファクトファインダー ジッゲルコフさん
「ポピュリスト的な人たちは好きなことを何でも主張します。複雑な問題をそのまま描くよりも、誇張して白黒はっきりと表現した方がはるかに簡単だからです」

かつて、ナチスがプロパガンダを利用した過去をもつドイツ。ファクトチェックは「民主主義を守るもの」として社会に浸透しています。