パートのまま正社員待遇 大手で始まる“格差への対策”

格差への対策を始めた企業がある。

9万人を超える非正規の従業員が働く小売り大手「イオンリテール」。今、格差への対策を始めている。

イオンリテール 近藤健司 人事総務本部長
「同一労働同一賃金という考え方の中で、私達は同じ仕事をされる方については、同じように賃金をお支払いする。これは基本として試行している」

3年前に導入した人事制度では、一定の経験を積んだ非正規の従業員が昇格試験に合格すれば、正社員になるか、パート勤務のまま正社員並みの待遇が受けられる。

これまでに1300人が受験し、350人が合格した。

その中の一人、酒売り場で働く浅野梨恵さん(46)は、21歳と17歳の子を持つシングルマザーとして家計を支えている。

昇格試験に合格した浅野梨恵さん
「(年収は)試験を受ける前の1.5倍ぐらいにはなっているんじゃないかと思います」

浅野さんはパートタイムのまま、正社員と同じ待遇で、仕入れや在庫管理などの責任ある仕事を担っている。

昇格試験に合格した浅野梨恵さん
「46歳なので、なかなかこの社会においては、正社員はかなり難しい年齢になってきていると思う。40を過ぎて諦めていたけれども、その資格を取れて。ちょうど息子が車を買わなきゃいけない時だったので、車のローンを組ませてもらった。何年か前の自分だと、ローンは組めなかったと思う」

山本恵里伽キャスター
「正社員待遇となると、それだけ人件費がかかると思いますが、コストはどうしているんですか?」

イオンリテール 近藤健司 人事総務本部長
「その方たちが活躍することによって、高いモチベーションで頑張ってくれる。生産性が上がり、それで利益を稼いでもらって吸収する。そこにいる正社員は違うところで活躍できるので、トータルの人件費としては同じになる」