「中国とどう向き合うのか」元総理が語る、いま日本に必要な外交姿勢

総理を退任した後、当時の小泉純一郎総理の靖国参拝をめぐり日中関係が悪化したときは、北京に飛んで中国との仲を取り持ったこともあるという細川氏。

高市総理の台湾有事をめぐる発言をきっかけに、再び冷え込む日中関係をどう見るのか。細川氏は「改善には時間を要するだろう」と述べた上で、こうした発言があったこと自体に苦言を呈した。

細川護熙元総理
「外交の話は安全ラインだけ踏まえて話をすれば収まるわけですよ。だけどそれを踏み外していろいろ言うと、本当に取り返しのつかない話になる。日中平和条約の遵守と日台関係が非政府間の実務的な関係っていうのは、日中関係を考える人は誰でも承知していなければならない一番の基本ですね」

習近平国家主席との間で「戦略的互恵関係」を推進すると確認している以上、関係改善のためには、その姿勢を高市総理自身の言葉で、繰り返し発信していくしかないと指摘する。

そして、SNSなどで見られる「中国と無理に付き合う必要はない」といった声についても、細川氏は厳しくこう語る。

細川護熙元総理
「日本は島国で海洋国家ですから、国を開いてどこの国とも温かく穏やかに付き合うっていうことをしていかないと成り立っていけませんよ。あいつら駄目だとかね、けしからんとかってばかり言ってたら、どうしようもないと思いますね」