■「本当のロシア」活動の真意とは…「プーチンを倒せるのはロシア国民だけ」
そして今回、再びウクライナに侵攻したロシア。ロシアの人々は、政府のプロパガンダに支配されているため国外にいる自分たちが行動しなければならない、それが「本当のロシア」という活動だとアクーニン氏は語る。
アクーニン氏:
本当のロシアはプーチンではないということを伝えなければいけません。本当のロシアは戦争反対、独裁反対の国なんだと。それが役割だと思っています。国外にいるロシア人から“本当のロシアの支部を作りたい”という声もたくさん届いています。何かしたいというのは我々の共通の思いなのです。
ロシアの侵攻後、国外に脱出するロシア人が急増している。移住者を支援する団体の調査では、すでに30万人以上のロシア人がジョージア、アルメニア、トルコなどへ向かったという。平均年齢は32歳。ロシアでは若者の大量流出が起きている。
アクーニン氏:
30万人が国外に脱出したことを喜んでいます。この人たちが我々の仲間に加わりました。ロシアを自由な国に導く手助けをしてくれるでしょう。
その一方で、ロシア国内にいる人たちが行動を起こさなければ事態は変わらない。彼らとの連携が今の課題だという。
アクーニン氏:
プーチンを倒せるのはロシア国民だけです。私たちが目指しているのは、ロシア国民に理解してもらうために彼らと対話することです。彼らを私たちの仲間に引き入れたいのです。しかし残念ながら、これがとても難しい。そのためには、新たな仕組みや手段を見つけなければいけません。今、それを検討しています。
膳場キャスター:
国外のロシア人を中心に政治体制を変える、革命を起こそうとしているが、また血が流れることにならないか?
アクーニン氏:
残念ながらそれは避けられないと思います。血を流さずに今の政府は出ていかないというのは明らかですから、その結果、ロシアという国が新たに数か国に分裂すると思います。非常に困難なプロセスになるでしょう。もしかしたら内戦になるかもしれない。でもどうしようもありません。この国は重い病気に冒されています、致命傷を負っています。それは事実ですから。