“廊下レス”で「居住空間を確保」
一方、オープンハウスは一戸建てだけでなくマンションも手がけているが、価格の高騰にどう対応しようとしているのか。
『オープンハウス・ディベロップメント』マンション開発事業部長・川上智宏さん:
「急激な価格上昇や投機目的の売買が増えていて、本当にその街に住みたい実需の客の手が届かなくなりつつある。どうすれば“適正価格で届けられるか”を追求していき、その問いに汗をかき続ける」
戸建てで培ったノウハウを武器に、オープンハウスが新たに打ち出したマンションブランドは「イノバス」と「イノベシア」の2つ。
“合理性を徹底的に追求し理想のライフスタイルをかなえる”という「イノバス」ブランドのマンションでは、コンパクトタイプの部屋の一番の特徴が“廊下レス設計”。廊下を最小限に抑えることで居住空間を確保している。

例えば、1LDK(35.85㎡)の物件。
廊下は玄関を上がってすぐのタテ1m×ヨコ1mほどのスペースのみで、廊下の左右がトイレと風呂・洗面所。
短い廊下の先にキッチン(約2.6畳)とリビングダイニング(約6.3畳)があり、リビングダイニングに面したキッチンシンク上部の「吊り戸棚」を正面から背中側に移動することで、圧迫感を解消している。

リビングダイニングの隣は収納式の仕切りを備えたベッドルーム(約4.3畳)という間取りで、価格は品川区・台東区などの都心で「6000万円」前後。相場より“500〜1000万円割安”だという。

『オープンハウス・ディベロップメント』マンション開発事業部 丹保祐一さん:
「企画の段階から購入しやすい価格帯に収めることを前提に部屋の広さを決めている。買いやすい価格帯で提供することを考えると、高騰する資材や人件費に対応するには、“部屋は狭くなっていく”と思う」














