事故は増加傾向 自分を守るための3つの対策
東京消防庁の公表データによれば、管内におけるリチウムイオン電池関連の火災は令和5年(2023年)に過去最多の167件を記録し、令和6年もそれを上回るペースで推移しています。悲劇を繰り返さないために、以下の対策を徹底しましょう。
(1)「PSEマーク」の確認と製品の更新
モバイルバッテリーを購入・使用する際は、国の安全基準(電気用品安全法)に適合していることを示す「PSEマーク」が本体に表示されているか必ず確認してください。マークのない古い製品や、極端に安価な非純正品は、安全回路が不十分な可能性があります。
(2)「燃えやすいもの」の近くで充電しない
今回の事例では、コタツやソファが燃えていました。消費者庁等は、万が一の発火に備え、就寝中や不在時の充電を避けるとともに、布団、ソファ、カーペットの上など、燃えやすいものの上で充電しないよう呼びかけています。放熱が妨げられて熱がこもりやすくなる点でも危険です。周囲に燃えるものがない、整理された場所で充電しましょう。
(3)異常を感じたら即座に使用中止
NITE(製品評価技術基盤機構)は、バッテリーが「膨らんでいる」「異常に熱い」「異臭がする」といった症状は危険信号であり、直ちに使用を中止するよう警告しています。膨張したバッテリーを無理やり充電したり、衝撃を与えたりすることは、自ら発火スイッチを押すことにもつながりかねません。
モバイルバッテリーは、高密度のエネルギーを持ち歩く便利な道具ですが、扱いを間違えれば生活を一瞬で破壊する力を持っています。今一度、手元のバッテリーと充電器の確認をお願いします。














