ディナーショーは政治活動? 政治資金から「会費」

高市内閣で初入閣した上野賢一郎厚生労働大臣は総務官僚出身で、2005年に初当選した、いわゆる“小泉チルドレン”だ。

裏金事件をめぐって2024年、当時の岸田総理にこう質した。

上野賢一郎 議員(2024年2月)
「自民党が具体的な政治資金規正法等の改正案を出さなければ、国会での議論は進みません」

その上野大臣が逆に今、政治資金の使い途を追及されている。

共産党 田村貴昭 衆院議員(11月28日)
「お酒を提供する場、他のお客さんもいる場で会議を行っているのか」
上野賢一郎 厚労大臣
「各界の有識者との情報交換・意見交換にかかる経費」

上野大臣の資金管理団体は2023年と2024年、東京・赤坂のスナックとクラブに31万4300円を政治資金から支出。その目的は「打ち合わせ飲食代」となっていた。

さらに地元・滋賀県でも、政治活動なのか疑問が残る支出が収支報告書にある。

滋賀県出身の演歌歌手のファンクラブに、2023年12月に1万1000円、2024年1月には1万7600円を「会費」として支出していた。

上野氏は国会で…

上野賢一郎 厚労大臣(11月28日)
「地元出身の方と応援する方はじめ、地域のみなさんが集まって会合したものに出席した会費」

滋賀県でファンクラブの関係者に取材すると、2023年はお座敷ライブ、2024年はディナーショーの参加費だったことがわかった。

ディナーショー参加者が撮影した写真には、まさにそのディナーショーでスピーチする上野氏が写っていた。

参加者の女性に話を聞くことができた。

ディナーショーの参加者
「そのとき名刺もいただきました。隣のテーブルだったんで。『ファンだから来ました』と言っていた」
「途中で帰られました、上野さんは。30分ぐらいいたかな。『次の用事があるから帰ります』言うて」

ディナーショーへの参加は政治活動なのだろうか。

ディナーショーの参加者
「おかしいよなと思う。自分が好きでディナーショー行ってるだけだから、自分の小遣いで行ったらいいと思う。自分のポケットマネーで行った方が疑われないと思う。おかしいと思います」
「うちも今度から経費で落とそうかなと思ったりもする」