北海道は生産量全国2位

いまや全国2位の生産量を誇る北海道米。道内の生産量は、エースの「ななつぼし」と「ゆめぴりか」で全体の7割を占め、そのおいしさは全国に知られています。

当麻町の米農家・舟山賢治(ふなやま・けんじ)さん。
「ななつぼし」や「ゆめぴりか」など、7種類の米を生産していますが、山形での全国コンテストには、あえて 「きたくりん」で勝負に出ました。

舟山農産 舟山賢治さん
「当麻町の学校給食で『きたくりん』を採用していて、学校給食に出すコメの栽培を任されているので、普通の品種よりも思い入れが強い品種です。そんなおいしいコメだったので、審査してもらえるうちに賞を取りたかった」

「きたくりん」の特長は「強さ」と「美味しさ」です。

病気や害虫に強く、農薬の量を減らして生産できます。
適度な粘りと、あっさりとした甘みで、食味では「ななつぼし」を上回ると評価されています。

道内で生産が始まって13年。当初は、各地で作付けする農家がいたものの、いまは、全体のわずか1.5%にとどまっています。

「ゆめぴりか」のヒットで、北海道米のブランド力は格段に向上した一方、道外の生産者も、北海道に負けじと研究を重ね、ヒット作を送り出しています。

「お米マイスター」の資格も持つ舟山さん。味も良く、育てやすい「きたくりん」に、もっと光が当たってほしいと思っています。

舟山農産 舟山賢治さん
「北海道のコメにもおいしくて新しいものが、いいものがどんどんできていることを知ってもらえるきっかけになるんじゃないかと」

舟山農産 舟山賢治さん
「(きたくりんは)きっと誰も聞いたこともない品種だと思うので(どういう反応になるか。「なんだそれ?」ってなるのか、ちょっと楽しみな反面、どのような結果になるか…」

舟山さんは、新しい品種や、新たな栽培技術で作った米のおいしさを競う 「ネクスト部門」に参加。

70点の米の中から、舟山さんの「きたくりん」を含む、6点が決勝に進みました。

審査員は、決まった条件で炊いたご飯を、お供なしで味わいます。生産者と銘柄は伏せられ、「味」「香り」「粘り」などで評価。一番おいしかった米が「最優秀金賞」に選ばれます。

山形県庄内町農林課・河村祥子農産係長「(Q.地元が有利?)そんなことはなく、忖度はない」

特別審査員・阿部耕祐さん
「おいしいが基本にあって、少しずつ違って大変おいしかった」