今週末に実施される大学入学共通テスト。懸念されているのが受験生に対する痴漢行為です。SNSでは過去にも“痴漢チャンスデー”といった悪質な書き込みが相次ぎ、対策が急がれます。

記者
「今、電車が入ってきました。『痴漢は重大な犯罪です。』と書いてあります」

きょうからJR山手線で運行が始まったのは「痴漢撲滅」を訴えるラッピングトレイン。受験シーズンに合わせ、東京都が始めた取り組みで、28日までの2週間、運用されます。

発端となったのは、数年前からSNS上で見られる痴漢行為をあおる書き込み。

「きょう痴漢チャンスデーやん」
「受験生痴漢ファイト」

「試験に遅刻できない」という受験生の心理につけ込んだもので、全国共通テストが行われるこの時期に増える傾向だといいます。

警視庁は、悪質な書き込みに返信して警告したり、削除要請を行ったりしているほか、防犯アプリ「デジポリス」の利用を促しています。

記者
「痴漢に遭った際、スマホの画面を見せることで周囲に被害を知らせることができます」

東京都の調査によると、16歳から69歳までの女性のうち、『痴漢に遭った経験』がある人は54%。電車内で痴漢された人のうち、『我慢した』『何もできなかった』と答えた人は37.9%に及びました。

女性
「(中学生の時)スカートのお尻らへんを触られたことはありました。周りにはすぐ言えなかった」
大学生
「椅子に座っている時は、ちゃんと膝閉じたりとか。男の人の前に立たなかったりとかは気を付けてます」

民間では痴漢を“抑止”するための取り組みが行われています。

『痴漢抑止活動センター』 松永弥生 代表理事
「色んなデザインがありますが、どの缶バッジにも『痴漢は犯罪です』『私達は泣き寝入りしません』という文字を入れてます」

カラフルなデザインの缶バッジ。カバンの持ち手などに付いたバッジを見て犯行を思いとどまらせるのが狙いです。

作っているのは『痴漢抑止活動センター』の松永代表。毎年、コンテストでデザインを募り、10年間で3万個近くを配布してきました。

『痴漢抑止活動センター』 松永弥生 代表理事
「この缶バッジを付けてから痴漢に遭わなくなりましたとか、周りに女の人が立ってくれるようになりましたとか。すごく嬉しかったです」

ここ数日は、1日100件近い問い合わせに対応していて、この日も希望者にバッジを送りました。

『痴漢抑止活動センター』 松永弥生 代表理事
「被害者が生まれないし、加害者も生まれない。結果として、えん罪被害も起きない。最終的には、このバッジが不要になるのが一番いいと思ってます」