保険会社大手「プルデンシャル生命」で異例の不祥事です。社員らがおよそ500人の顧客から合わせて31億円をだまし取るなどしていたことが明らかになりました。不正は30年以上前から行われていたとみられています。背景には何があったのでしょうか。

■“うたい文句”は「社員しか買えない株があり…」

“信用”を前提に成り立つ保険会社で、前代未聞の不祥事が明らかになりました。

プルデンシャル生命は16日、100人を超える社員や元社員が顧客から不正に金銭を受け取っていたと発表しました。

被害を受けた顧客はおよそ500人で、その総額は31億円あまりに上ります。

会社の発表によりますと、社員らは架空の投資話などを持ち掛け、金銭をだまし取ったり、借りたまま返さなかったりしたといいます。

このうち、熊本支社の20代の元社員は、こんな言葉を“うたい文句”にしていました。

熊本支社 20代元社員
「社員しか買えない株があり、絶対利益が出て元金は保証するから、お金を預けてくれないか」

また、“資産のプロ”という立場を悪用していたケースも。

元社員
「自分は資産運用の専門家であり、自身へ金銭を預託すれば元本が減るリスクを負うことなく高配当を得ることが出来る」

こうした不正は、30年以上前から行われていたとみられています。

プルデンシャル生命は外資系の保険会社で、高い営業力を強みに成長を続けてきました。

しかし、おととし、顧客から資金をだまし取ったとして社員が逮捕。ほかにも、不適切な問題が発覚したことから、社内調査が行われ、今回の不正が発覚しました。

■元社員が語る企業風土「ノルマはないが出来高制」

その企業風土について、元社員は…

プルデンシャル生命 元社員
「自由度の高い働き方が許されている部分はあると思う。個人事業主でやってる感じ。ノルマはなく、逆に出来高制なので自分の成果に応じて給料が決まるという感じ。エース級の人とかは神様みたいな感じで崇められる」

その一方で…

プルデンシャル生命 元社員
「『継続的に契約を取っていかないと稼げない』っていうのがあるので、収入面が不安定になったりというのはあるのかな。営業の成果で稼げるっていうブランディングで入ってくる人も一定数いると思うので、お金が欲しいことに対してモチベーションが高い人が多いので、成果が出ないと今回みたいに良くないことに手を出す人も一定数いるのかなと思う」

不正が見過ごされてきた背景について、専門家は…

企業のリスク管理に詳しい 桜美林大学 西山守 准教授
「そもそも保険会社というのは個人事業主の集まりみたいなところがあって、個人の裁量が非常に大きい。特にプルデンシャル生命に関して言えば、やはり社員に任せすぎているところが大きく、細かい社員の行動、そこがしっかり把握できていなかっただろうということが一つあると思う」

この問題をうけ、間原寛社長が来月1日付で引責辞任するとしています。