債務残高は他国と比べて突出

では、日本の財政はどれくらい危ないのか。

政府が重ねてきた借金の総額「政府債務残高」の対名目GDPの割合は、2025年は「229.6%」(推計値)で、これは“戦時経済下の1940年から45年の割合を上回る数字”だ。

――かつては戦時下で戦時国債を大量に出して上がった後、ハイパーインフレで元に戻した

『BNPパリバ証券』中空麻奈さん:
「それしか戻すことが出来なかった。つまりは、第二次世界大戦しかその状態を止めてくれなかったということ。今はその時よりも悪くなっている状態で、このままだと大災害とか、第三次世界大戦とか、そういうものしか止められないのではと不安にも陥る」

――他国と比べると日本は突出して高い状態が続いている

<2025年 政府債務残高対名目GDP比>(推計値・IFM)
▼日本:229.6%
▼アメリカ:125%
▼フランス:116.5%
▼イギリス103.4%
▼ドイツ:64.4%

中空さん:
「今ドイツも日本と同じように財政を使おうとしているが、リスクをウォーニングされない。なぜなら、ドイツは“のりしろ”があるから。日本も“のりしろ”を作るためにも今みたいな状況の時に頑張らないといけない」

債務残高対名目GDP比をどう下げていくのかー。
責任ある積極財政の“責任ある”の部分が見えないままでは、マーケットの信認は回復しないのかもしれない。

(BS-TBS『Bizスクエア』2025年11月22日放送より)