日本国債の「格下げ」も…?

財政悪化が進むと日本国債の格付けにも影響が出る。

格付け会社S&Pグローバルによる日本国債の格付けは現在「A+」となっていて、G7の中では最下位のイタリアに次ぐ低さだ。

▼AAA:オーストラリア・カナダ・ドイツ
▼AA:アメリカ・韓国・イギリス
▼A:日本・中国・フランス
▼BBB:イタリア
▼BB:ブラジル・トルコ

――2000年に日本はAAAだったが徐々に格下げ。さらに引き下げられることはあるのか

『BNPパリバ証券』中空麻奈さん:
「正直言えば、格付け機関は民間会社なので日本での事業も続けたいし、日本政府からのプレッシャーもあるかもしれないので簡単に格下げはできないと思う。ただ、長期金利が上昇して次の債権を持ってくれる人もなかなかいなくて、財政がもっと弛緩して、おまけに経済成長できなかったら、これは格下げ要件だとは思う。そうすると、格下げ方向で見直しのウォーニング(警告)が出たりすることはあり得る」

――怖いのは1回下がり始めるとスピードが速いことだ。格付けが落ちたことで財政状況がより悪化し悪循環が早まる

中空さん:
「格付けは遅行指標なので本当に悪くなるまでなかなか落ちないが、いざ落ち始めたら早い。格付けが落ちると資金調達のコストがぐっと上がる。今のうちからどうしたら落ちないかを考える必要がある」