誰よりも早く馬の世話…ひたむきに生きた日々
大喜さんは2020年に念願の鹿児島大学獣医学部に合格し、鹿児島へ。大学では馬術部に入部した。先輩のひとりは 「うまくなろうと必死に馬に乗って、毎日楽しく馬術をしていた」と話す。大喜さんの姿勢は真剣そのものだった。
大喜さん自身も、当時の馬術部ブログに気持ちを記している。
「僕は福岡県出身で動物が好きで獣医になろうと志しましたが学力が足りず、1年間浪人生として勉強した後、念願の獣医学部に入学しました。馬術部の活動量に少し大変さも感じていますが、それ以上に馬に乗る楽しさ、馬の世話をする喜びなどを得ることができて、充実した日々を過ごすことができています。」
わずか1か月前に成人式を迎えたばかり
誰に言われるでもなく部室を片付けたり、毎朝6時前に下宿を出て馬の世話に向かったりと、ひたむきで優しい人柄は周囲から深く愛されていた。春には副部長になることが決まっていた。
事故のわずか1か月前の2021年1月には、成人式を迎えたばかり。初めてスーツに袖を通し、カメラに少しはにかんだ笑顔を見せていた大喜さん。 その未来は、あまりにも突然、理不尽な形で断ち切られた。














