「夫との死別を乗り越えたい」と絵を依頼

大村さんは絵を描くために依頼があった遺族に直接会うようにしています。
大村さんがこの日訪れたのは、滋賀県高島市のお寺。待っていたのは住職の堅田理枝さんと高校3年生の息子・光寿さんです。
4年前、もともと住職をしていた父親・正樹さんを52歳という若さで失いました。
(堅田理枝さん)「中学校の入学式から(時間が)止まっていますもんね。お父さんが亡くなってからは、一生懸命やってきたというのが一番ですね。何も思い返すこともなく」
(堅田光寿さん)「友達としゃべっているときに『お父さんはきょうこんなことしている』みたいな。ああ、僕にはいないよなと思って」
真面目で実直、家族思いだったという正樹さん。突然、ガンと診断され、医師から余命1か月と告げられました。家族は心の準備ができないまま別れを余儀なくされました。
SNSで絆画を知った理枝さん、夫との死別を乗り越えたいと大村さんに依頼しました。
(堅田理枝さん)「本当にお父さんが生きていた、お父さんというものがちゃんとあった、家族としての形がちゃんとあったと確かめたいというか形にしたい」














