遺族からの依頼を受け亡くなった人の絵を「絆画(きずなえ)」とよんで描き続けている名古屋市の似顔絵作家・大村順さん。

 「あの人にもう一度会いたい」遺族の願いをかなえる創作活動に密着しました。

帰らぬ人の姿を想像して描かれた絵

 今年の春、大阪の寺で開かれた展覧会。色鮮やかな絵の中には笑顔が溢れています。一方で見る人の目には涙が溢れています。

 「この世を旅立った人たちがもし今も生きていたら…」これらの絵はそんな帰らぬ人の姿を想像して描かれたものです。

 (来場者)「絵なのに絵じゃないみたいな、すごく温かみもある」
 (来場者)「ここまで依頼者の思いをすくいあげて絵の中に表現されている」

 絵を描いたのは、名古屋市の似顔絵作家・大村順さん(40)。「のこされた家族に亡くなった人との繋がりを感じてほしい」。「絆画」と名付けた作品を500以上も創ってきました。

 (似顔絵作家 大村順さん)「絵を見て生きているみたいだなって、ここにいるなとか、すごく生き生きしているなというふうに亡くなった人のことを思ってもらえたらいいなと思って」