中国が日本産の水産物の輸入を事実上、停止しました。台湾有事をめぐる高市総理の国会答弁に反発した対抗措置とみられます。

政府関係者によりますと、中国政府は日本産の水産物の輸入を事実上停止する措置をとったということです。

日本産の水産物は福島第一原発の処理水の海洋放出に伴い輸入停止が続いていましたが、今月、北海道や青森からの出荷が再開されたばかりでした。

事実上の停止について中国外務省の毛寧報道官は、「日本側が品質の安全を保障するために約束した技術的な資料を提供していない」と主張しました。そのうえで、高市総理の台湾有事をめぐる答弁で「中国国民の強烈な憤りを引き起こした」と指摘。「現在の状況下では、たとえ日本産水産物が中国へ輸出されても市場は受け入れないだろう」と述べました。

一方、日本政府は「輸入を停止するとの内容を中国政府から連絡を受けたという事実はない」「中国側と技術的なやり取りを継続している状況」だと強調しています。