実生活に及ぶ恐怖…エスカレートした匿名誹謗中傷

流れを変えたのが、立花容疑者の出馬だった。

斎藤知事を応援する2馬力選挙を展開し、知事の疑惑はありもしない嘘だと主張。告発した元県民局長に関するデマを言い広めた。

立花孝志容疑者(2024年11月2日・立花容疑者のYouTubeより)
「女性職員に対して、不同意性交していた可能性が極めて高い。自分の部下たち10人。10年で10人の部下の職員と、卑猥なことをしていた」

さらに斎藤知事を追及していた奥谷県議の自宅前まで…

立花孝志容疑者(2024年11月3日・@Reform_NHK)
「出て来い奥谷!一応チャイムだけ鳴らしておこ」
「竹内さんのところにも行きますよ」

立花容疑者は、竹内さんが元県民局長の告発文書の作成に関与していたと主張した。

立花孝志容疑者(2024年11月1日・@Reform_NHK)
「竹内議員というのは、当然嫌いなんです、斎藤前知事が。だからありもしないウソ、噂話を作った人ですよ」
「竹内県議、聞いてますか。あんたえらいことしてまんな」

竹内さんの地元でも…

立花孝志容疑者(2024年11月15日・@Reform_NHK)
「竹内県議がたくさんデマ流しとるわ」
「竹内、お前いい加減責任取れよ」

竹内さんの妻は、演説に集まった聴衆の多さに恐怖を覚えたという。

竹内英明 元県議の妻
「ものすごい人だかりができているのが見えて、集まっている人たちに責められてるというか。“変な人が来るかもしれない”と」

ほかにも立花容疑者は、竹内さんを「斎藤を貶めた主犯格」と決めつけた動画を引用し、SNSに投稿。拡散させた。

立花容疑者の誤った情報がいわゆる犬笛となり、匿名の誹謗中傷はエスカレート。

ついには、竹内さんに直接電話やメールが届くようになり、実生活に影響が及ぶようになっていった。

竹内英明 元県議の妻
「主人がこれをプリントアウトしていた」

竹内さんを「主犯格」とする動画を添付した嫌がらせのメール。さらに…

竹内さんに届いたメール
「はよ、去れ竹内。黒幕のパワハラ野郎はお前じゃねーか。市中引き回しで、射殺もんだろお前」
「転覆クーデター計画の犯人ですね」

事務所で電話対応にあたっていた竹内さんの妻も、直接暴言を浴びた。

竹内英明 元県議の妻
「いろんな電話がかかってきてて、暴言吐かれるみたいなのが多かった。『黒幕』である根拠も、『主犯格』である根拠もなく、でもその言葉だけがどんどん独り歩きしてって、あたかも真実かのように広まっていく。本当に表に出るのが恐ろしくなってしまって」