ハードワークの背景に総理の強い“こだわり” 答弁はすべて目を通して修正

そんな高市総理のハードワークの背景にあるのは、仕事に対する2つの“こだわり”だ。
1. 答弁はすべて目を通して修正
高市総理は午前3時の勉強会が行われた日の予算委員会で「私がどんどん手入れをして直しちゃうものですから」と述べ、答弁への強いこだわりを明らかにした。
答弁資料にはほぼすべてに目を通し、自ら赤ペンを入れて修正するというスタイル。

実際、総理は私邸に大量の資料を持ち帰っており、予算委員会へ向かう際の映像では、秘書官が持つバッグに分厚い茶封筒が入っているのが確認できる。

さらに光安記者が目撃したのは、そのバッグのふちに取り付けられた多数のダブルクリップ。おそらく書類の整理用であり、資料すべてに目を通す、高市総理の答弁スタイルを象徴するものだった。
総理になる前から高市総理を担当している記者によれば、総理は「準備を大事にする人。自分で目を通さないと気が済まない性格がこうした働き方につながっている」。
2. 公式Xでの積極的な発信
高市総理の強いこだわりは、公式Xの使い方にも表れている。
石破前総理は「終わったこと」の投稿が多かったのに対し、高市総理は「これからのこと」や「報道陣が取材できない場面」を積極的に投稿。そのため、Xの投稿だけでニュースになることも多い。

特に外交の場面でその特徴が表れており、APEC首脳会議前には各国首脳らとの控室での挨拶の様子を写真付きで立て続けに投稿した。控室にはマスコミは入れなかったため、総理が投稿しなければ世に出なかった外交成果だ。特に中国・習近平国家主席との挨拶の写真は、日中首脳会談前だったこともあり、大きな話題となった。

さらに印象的だったのは、トランプ大統領来日時の投稿だ。「私の素晴らしい盟友のトランプ大統領と共に!」という文章とあわせて、大統領専用ヘリ・マリーンワンでの一枚が投稿され、3200万回以上表示された。これは日米首脳会談の成功を象徴する写真となった。
これらの投稿、総理周辺によれば、「総理が全部自分で書いて投稿している」とのこと。
中には成果のアピールだけでなく、親しみやすさを感じさせるものもある。

例えば、多忙スケジュールの中、美容院にも行けず、自分で髪を切って失敗し夫に笑われたというエピソードが綴られた投稿には、1万件のコメントが付き、表示回数は2200万回に達した。
総理周辺は、これらの投稿は総理が「素」で投稿しているという。「表裏ない方なので、普通に伝えたいと思ったことをしっかり発信されているのでは。そこが嫌味がないから共感を受けるのだろう」とのことで、高市総理はXを、政治活動のアピールの場としても、国民に親しみやすさを感じてもらう場としても、非常に上手く活用している。














