「空中戦」が「地上戦」にまで影響
村井氏は街中で、通りすがりの若者に「売国奴」「土葬野郎」などと罵られたという。10月19日の日曜日には、こうした文言や村井氏への批判が書かれたプラカードを持った一団も現れたそうだ。
村井陣営は、このような団体による妨害を恐れ、街頭演説の時間や場所をほとんど公表できなくなった。
また、村井氏は誹謗中傷とデマに対する反論や釈明に時間を取られ、肝心の政策の訴えに時間を割けなくなった。
村井氏は、思うような選挙戦が全くできないところにまで追い詰められていた。選挙後のインタビューで、村井氏はこうした状況について「本当に怖かった」と話している。
5期20年もの間、知事を務めた人物が、人前で話すのが怖くなるほどの出来事だった。
誹謗中傷やデマはいったい誰が拡散?
問題は、誰が誹謗中傷やデマを拡散したのか、ということだ。当選確実が伝えられた26日の選挙事務所で、村井氏は涙を流し、こう言い切った。
「まるで参政党と戦っているような選挙だった」
私たちが、誹謗中傷やデマを発信したSNSのアカウントをたどると、プロフィール欄や投稿に、参政党員や参政党支持者であることを記載しているものもあった。しかし参政党は、こうした誹謗中傷やデマを拡散した人たちとは、全く関係がないと主張する。
和田氏は、選挙後のTBSの取材で「SNS上の誹謗中傷やデマは許容できない」と発言。また、「村井氏についてのデマが飛び交っていたことを知っていたか」と問われると、「全く熟知をしていない」と答えた。














