
台湾周辺で通信の要である“海底ケーブルの切断”が相次いでいる。一体、台湾周辺の海で何が起きているのか。その実態を知るため、12月はじめ、JNNは日本メディアとして初めて台湾沿岸警備隊(海巡署)の沿岸パトロールに同行した。
(前編・後編のうち後編)
突如姿を現したのは・・・ボロボロの不審船

台湾南部・台南の港から沿岸警備隊の巡視艇が出航し、沖合へ向かう。ここは「台湾海峡」―中国と台湾が向き合う、まさに“最前線”。
台湾海峡は波が荒いことで知られ、この日も強風で船は大きく揺れた。1時間ほど撮影を続けていると、船酔いで立っているのもつらくなるほどだ。

パトロールを終え港に戻ると、港では不自然なほどボロボロな船が目の前に現れた。船の外壁は錆びついていて、とても現役の船には見えない。

船体をよく見ると船の前方には「HONG TAI」と表記されている一方、後方には「SHAN MEI」の文字が。カモフラージュのためなのか、船名を掛け替えられるような枠があるようにも見える。
実は、この謎の不審船が台湾に大きな衝撃をもたらした。

















