江南市では、「歩きスマホ」を禁じる条例案が、来年3月の定例議会で提出される見通しであることが関係者への取材で分かりました。
条例案では市内の道路や駅前、公園などでの歩きスマホを禁止。スマホを操作する際は通行の妨げにならない場所で、立ち止まって行うよう求める見通しです。しかし、違反による罰則は設けないということです。
(市民 20代)
「(1歳の)子どもと歩いているとたまに(歩きスマホをしていて)ぶつかってくる人もいるので、(条例が施行されれば)安全かなと」
(市民40代)
「罰則がないと難しいとは思うが、(条例ができて)浸透するとみんな注意しやすいのかなと」
(市民 20代学生)
「あんまり変わらないのでは。罰則がないと、どうしても『いいかな』と思ってしまう」
では、なぜ江南市は動いたのか?
12日、私たちが江南市議会に尋ねたところ、神奈川県大和市がおととし7月に「歩きスマホ」を禁じる条例を全国で初めて施行。
こうした動きを受けて条例制定の機運が盛り上がってきたとのこと。
今後、市民からも意見を募った上で、条例案は来年の3月議会に提出される予定で、可決されれば来年度にも施行されます。
単独の条例として歩きスマホを禁止するのは、東海地方では初めてとなります。
では、改めて愛知工科大学の小塚名誉教授に「歩きスマホ」について聞きました。

(愛知工科大学 小塚一宏名誉教授)
「人間の脳は同時に2つのことを認識できない。興味・関心の強いほうに意識が集中してしまう。江南市の住民にはこういう条例ができると自分のこととして考えてもらえる。地道な動きだが重要」