様々な分野で卓越した技能を持つ人に贈られる、いわゆる現代の名工に、長野県内から3人が選ばれました。

県内から2025年度の現代の名工に選ばれたのは、
長野市のかわらふき工、西宮登喜男(にしみや ときお)さん63歳と、
諏訪市の日本料理調理人、石上正治(いしがみ まさはる)さん69歳、
松本市の表具師、山下誠(やました まこと)さん63歳の3人です。

かわらふき工の西宮さんは、神社仏閣や文化財の施工に豊富な実績を持ち、積雪の多い長野県に対応する独自工法を考案したことで、屋根の寿命を延ばすことに成功したことなどが評価されました。

日本料理調理人の石上さんは、信州産の素材にこだわった郷土懐石料理が好評を博したほか、川魚の煮つけでは、粗目の代わりにグラニュー糖や黒糖を使うなど臭みをなくすための独自の調理法を開発しました。

表具師の山下さんは、文化財級の建築物に使われる施工法に深い見識と卓越した技能を持ち、和紙の接着性を向上させるための工法を考案するなどしました。

現代の名工は、毎年、厚生労働大臣が、卓越した技能を持ち、次に続く若者たちの目標となるその道の第一人者を選ぶもので、2025年度は、県内の3人を含め、全国で142人が選ばれました。

表彰式は、11月10日に東京で行われます。