精度が向上する「DNA鑑定」565京人に1人が特定可能に 

井上貴博キャスター:
警察の捜査を支える科学の力が「DNA鑑定」です。

DNAとは、螺旋状の束のイメージがあるかと思います。この束の中に、4種類の物質(塩基)が約30億並んでいます。

この物質の並び方が人によって異なるので、事件現場(残された血液・体液など)や容疑者などから、検出・分析できれば、個人の選別が可能になるというものです。

今までできなかったわずかな血液からでも、照合ができるようになりました。

検査技術、特に機械というよりも試薬(薬品のようなもの)が改良され、精度が向上しているとのこと。そのため、より緻密な個人識別が可能になっているということです。

元徳島県警科捜研 藤田法科学研究所の藤田義彦所長は「ほぼ確実に個人の特定はできる」と話します。

2003年の時点では「1100万人に1人」が特定でき、わずか3年後の2006年には「4兆7000億人に1人」が特定できたということです。世界の人口は約80億人だと考えると、これでも相当な確率といえます。

そして、現在は技術が飛躍的に進化し、「565京人に1人」が特定できるようになったということです。

出水麻衣キャスター:
未解決の殺人事件は360件以上あると言われています。こういったDNA鑑定の進化で、今回は26年が経って改めて事件が動きました。残された遺族の皆さんにとって、希望となればいいなと思います。