「5000m、10000m、マラソンの3種目で日本新を」
篠原は昨年9月に5000mで13分15秒70の日本人学生最高記録をマーク。6月に鶴川正也(23・GMOインターネットグループ、青学大出)が出した13分18秒51を更新した。鶴川以前は、北京五輪5000m&10000m代表だった竹澤健介の13分19秒00が、17年間、日本人学生最高記録として残っていた。さらに篠原は、今年2月の丸亀国際ハーフマラソンでは59分30秒の学生新で4位に。従来の日本記録(1時間00分00秒)を上回り、今季世界26位、アフリカ勢を除けば世界4位という快記録だった。3月の富士通入社会見では壮大な目標を掲げた。
「富士通では5000m、10000m、マラソンの全てで日本記録保持者や日本代表選手が育っています。自分が競技をしたいゾーンに合っている。5000m、10000m、マラソンの3種目で日本新を出したいと思っています」
実現すれば02年10月から15年7月まで、3種目の日本記録保持者だった高岡寿成(現カネボウ監督)以来の快挙となる。
練習は卒業後も、駒大の大八木弘明総監督が主宰するGgoatで行っている。田澤廉(25、トヨタ自動車)、鈴木芽吹(24、同)、佐藤圭汰(21、駒大4年)らも参加し、世界を目指したハイレベルの取り組みをしているチームだ。
「高校で全国トップではなかった自分が成長できたのは、駒大の練習が合っていたからです。駒大では常に上を見続けることができました。入学時に学生の中で絶対的なエースだった田澤さんが2学年上にいらして、芽吹さんが1個上で。憧れている選手を追いやすい環境にいて、その姿勢は絶対にブレませんでした」
しかし実業団入りに際しては、田澤&鈴木とは別のチームを選んだ。「2人を超えるためにも違うチームが良いと判断しました」
個人の目標を実現するために、駅伝も活用する。その第一歩を東日本実業団駅伝で踏み出す。
 
   
  
















