住吉光アナウンサー(以下:【住】)長崎の暮らし経済ウイークリーオピニオン。平家達史NBC論説委員とお伝えします。

平家達史論説委員(以下:【平】)今回のテーマは「長崎スタジアムシティ開業から1年」です。開業効果や今後の課題をとりあげます。

【平】長崎スタジアムシティは、ジャパネットホールディングスが長崎市幸町に総事業費およそ1,000億円をかけて建設し、2024年10月14日に開業しました。

敷地面積は約75,000㎡で、福岡ドームより広く、出島が6つ入る大きさです。その中にサッカースタジアムやアリーナ、商業施設、オフィスビル、ホテルを備えた大型複合施設です。

【住】まずは開業から1年が経って、街の人はどう感じているのか?V・ファーレン長崎のホームゲームの日にファン・サポーターに尋ねました。

「もうずっとホーム戦は全部来ていて」

Q:以前も応援に行ってました?「行ってなかったです。(スタジアムが)できて知って好きになりました。最高です。楽しいです。」

「ホーム戦のたびに来ています。今まではアミュプラザ長崎とかココウォーク長崎だけだったんですけど、楽しみが増えました。推し活を頑張っています。」

ほとんどの人がスタジアムの完成を喜んでいましたが、こんな意見もありました。

Q:試合がある日以外も来ますか?「来てないですね。試合の時だけ。」

「もうちょっと遊ぶところができて欲しい。」

【住】改善して欲しい点もあったが、取材していても圧倒的にポジティブな声が多かった。

【平】V・ファーレン長崎でいうと、スタジアムシティと以前のホームだったトランスコスモススタジアムを比較すると、平均来場者数、シーズンシート販売数、チケット収入が大きく伸びています。

【平】B1リーグの長崎ヴェルカの試合は以前からいつも満席ですが、ハピネスアリーナがホームになり、収容人数が多くなったことからこちらも平均来場者数、シーズンシート販売数、チケット収入はいずれも伸びています。

【住】好調ですね。スタジアムシティ全体では実際にどれくらいの人が訪れたのでしょうか。

【平】ジャパネットホールディングスの発表では、スタジアムシティの1年目の来場者数はおよそ485万人で、平均来場者数は休日がおよそ2~3万人、平日がおよそ1万2千人です。

【住】この485万人という数字は県内の他の観光施設と比べるとどうですか?

【平】スタジアムシティへの来場は観光目的だけではないのですが、ハウステンボスが約300万人、グラバー園や原爆資料館が約80万人ですので、その規模感はおわかりいただけると思います。

【平】また、ホテルの稼働率は約8割であるほか、ほぼ満床であるオフィス棟を中心に約2,000人が働いていますからまさに「街」が一つできた感じを受けます。