■外交でもユーモアセンス発揮 サミットでの記念撮影でカナダの首相は爆笑、ゴルバチョフ大統領とは「北方領土問題解決」で“約束げんまん” 一方、自衛隊初の本格的な海外任務も


海部氏のユーモアは外交でも発揮されます。


1990年に参加した米・ヒューストンサミットでは各国の首脳とこんなやりとりがあったといいます。


記念撮影の際、左隣のカナダのマルルーニ首相が「暑くて倒れそうだ」というと・・・


海部氏は、「こっちに倒れても支えきれんぞ。サッチャーさんは鉄の女だ。あっちに倒れて支えてもらえ」


この切り返しにマルルーニ首相は大笑い!


そんな人柄が影響してか、とりわけブッシュ大統領とは友好的な関係を確立し、官邸の庭ではブッシュ大統領から教わった馬蹄投げを披露しました。


また、ゴルバチョフ大統領を招いて首脳会談に臨み、北方領土問題の解決に努めました。


一方で、在任中に深刻な国際問題に直面します。


1991年4月24日 海部俊樹総理(当時)
「海上に遺棄されたと認められる機雷を除去するものであると。ここにきちっと限定しておりますし、さらに加えて政治的な決意としては、歴史の深い反省に立って平和国家の理念を将来にわたって変える、そのことはないときちっと書いております」

湾岸戦争停戦後にはペルシャ湾の機雷除去に協力するため、海上自衛隊の掃海艇を派遣。自衛隊初の本格的な海外任務で、その後の日本の国際貢献活動を定着させることになりました。