産業界からの期待と地域への貢献

見学会に合わせ、地元産業界からの講義では、長崎県内で進む洋上風力発電の計画や、今後の人材需要について伝えられた。生徒の一人は「基本的な水産とは別のジャンルの仕事で、楽しそうだと興味を持った」と話した。

長崎海洋産業クラスター形成推進協議会の尾上泰啓事務局長は、洋上風力は市場規模が拡大していく産業であることに触れ、「新しい産業に頑張って飛び込んでほしいなというのが、私たちの思い」と、高校生たちに期待を寄せた。

長崎県では、日本財団や長崎市と連携し、「長崎海洋アカデミー」などの専門機関を設立し、洋上風力発電の専門人材育成を支援している。

岡野校長は、「地域の子が(本校で)学んで、地域に戻り、仕事をする。地域に貢献する人材が育てられれば」と述べ、人材育成を通じた地域産業への貢献を目指す考えを示した。

漁業の担い手から海洋産業全体の技術者へ。長崎の高校生たちの学びは、地域の新たな産業を支える方向へと変化している。