24時間鳴り続けるアラームで“慣れ”が
なぜ、事故は起きたのか。医療安全問題の第一人者、名古屋大学医学部附属病院の長尾能雅教授は、まず、気管カニューレの外れやすさを指摘します。
(名古屋大学附属病院 患者安全推進部・長尾能雅教授)
「呼吸をすれば、皮膚と気管がずれたり動いたりする中で、チューブの固定が緩いから、どうしても徐々に抜けてきたり、違和感で患者さんが自ら引っ張ってしまったりするリスクがある」
元々、外れる恐れのある気管カニューレ。メーカーや、医療事故の調査機関などが扱いに注意を促していますが、長尾教授がさらに重要な問題として指摘するのが…
医療現場に広がっている「アラームへの意識の低下」です。

(長尾教授)
「“無駄鳴り”というのですが、本当に異常を身体が示していなくても、アラームが鳴ってしまうことがある」
四六時中鳴り続けるアラームに慣れてしまうことで、緊急事態の見過ごしを引き起こすというのです。
(長尾教授)
「“アラーム疲労”などと言ったりしますが、本当に重要なアラームを認識できないリスクも指摘されて久しい」
















