男性に執行猶予判決「同情の余地は大きい」

嘱託殺人の罪で起訴された男性は7月、懲役2年6か月・執行猶予4年の判決を言い渡されます。

裁判官
「昼夜を問わない介護で心身共に疲弊し、被害者の言動で精神的に追い詰められていた被告に、同情の余地は大きい」

判決は、8年にわたる孤独な介護生活に寄り添うものでした。

事件から3か月後の8月、母親のお葬式が執り行われました。

参列したのは、男性ただひとり。今でも、あの日のことを思い出さない日はないといいます。

男性(62)
「寝る前には思い出しますよ、やっぱりね。『自分は本当に生きていいの』と問います」

それでも、罪を背負って生きていくと決めました。

男性(62)
「母親が天国で、『あんたはまだ自分がやりたいことがあるんだから』と言ってくれているような気持ちはある。精一杯、生きていこうかなと思います」