「3I/ATRAS」ってどんな彗星?

撮影した美星天文台の前野将太さんに聞きました。

ー「3I/ATRAS」はどんな彗星なのでしょうか?

美星天文台 前野将太さん

「観測史上3番目の恒星間天体(太陽系の外からやってきて、太陽系の外へ去っていく天体)で、移動速度が秒速60kmで非常に速いのが特徴です。(地球は太陽の周りを秒速約30kmで回転)

【画像⑥】のような軌道で太陽に近づいていて、太陽の熱で氷やガス、チリが広がって、ぼうっとした、彗星の姿が確認されています。

太陽系に数多くある他の彗星と比べ、どのような違いがあるか、世界中で観測、研究がされることになります」

【画像⑥】「3I/ATRAS」の軌道 最接近はいつ?

ー最接近するのはいつでしょうか?

美星天文台 前野将太さん
「10月に太陽に最接近し、明るくなりますが、地球から見て太陽の向こうに位置(3I と地球の間に太陽がある)するため、観測できません。

12月には明け方の空にあって、地球と彗星の距離がもっとも近くなります。(12/19 で 太陽と地球の距離の約 1.8倍)

ただし、望遠鏡を覗いてすぐに分かるほどの明るさではなく、観望イベントは今のところは予定していません」