「右→左→両打ち」に

もともと右打ちだった平川は、高校3年生の時に右肘を痛めたことで、左打ちに転向した。しかし、大学2年の秋頃に監督からの助言で外野手としての「価値を高めるため」右打ちも再開。「両打ちの選手は人の2倍練習しないといけない」と、午前中の全体練習を終えランチを挟み、午後も個人練習を積み重ねた。

その結果“スイッチヒッター”として成長し、今年は侍ジャパン大学日本代表にも選出された。日米大学野球選手権では4番を任された試合もあり、5戦すべてに出場して打率.375をマーク。両打席でヒットを放つなど全勝優勝に貢献し、存在感を発揮した。

好きな言葉は“左右で別人格”。元西武の松井稼頭央さんが使っていた「両打ちの選手はそれぞれ打席で別人格」という言葉に感化され、自身も「違う攻め方でいこう」と考えているという。「同じ両打ちで足が速くかっこいい」と、MLBのレッズの遊撃手、E.デラクル-ズ(23)に憧れている。

ドラフト前には「したいことをしてきた。両親に恩返ししたい」と語っていた平川。持ち前の身体能力と努力で、プロの舞台で輝くつもりだ。

■平川蓮(ひらかわ れん)
2004年3月31日生まれ。北海道・札幌市出身。右投両打。外野手。身長187cm体重91kg。50m走5秒90、遠投は約120m。憧れはMLBレッズのデラクルス選手。小学4年で野球を始め、高校は札幌国際情報高校に進学。仙台大では仙台六大学リーグで24年春、25年春にベストナイン受賞。25年日米大学野球選手権にて日本代表初選出。