今年4月に就役した海上自衛隊の最新鋭の護衛艦「もがみ」が、鹿児島に初めて寄港しました。
あまり見慣れない、平面的でシンプルな外観…。そのわけとは?
  
鹿児島港に停泊する護衛艦「もがみ」
   

   

■艦内にカメラは入れず 「機密の多い」最新鋭の護衛艦

12月7日、鹿児島港本港に停泊する護衛艦「もがみ」。拠点の神奈川県・横須賀から、装備の検査や隊員の休養などのため、初めて鹿児島に寄港しました。

「もがみ」は、今年4月に就役したばかりの最新鋭の護衛艦です。全長133メートル・排水量3900トンと、従来の護衛艦に比べコンパクト。乗員はおよそ90人と、このクラスで必要な半分の人員で運用できます。
建造費は、この「もがみ型」の2番艦と合わせておよそ1055億円です。
  
まるで1枚の鋼板で作ったかのような、凹凸を抑えた設計
   
「防衛上の機密が多い」として、艦内は撮影できなかったものの、外観から見える特徴がありました。
  

■“鉄塔”が“ユニコーンの角”のように…

(記者)「もがみの特徴は凹凸の少ない平面的なデザインです。敵からのレーダーによる探知を防ぐための工夫です」

艦体に凹凸が多いと、敵のレーダーに反射してしまい、探知されやすくなってしまうのです。
   
マストを比べてみると…
  
例えば、艦艇の上部にあるマストを見てみると、従来の護衛艦はまるで鉄塔のような複雑な形でした。これを「もがみ」は、複数のアンテナをひとつにまとめて凹凸を減らしたシンプルな形になっています。その形は、架空の一角獣「ユニコーン」の姿に似ていることから、「ユニコーン型」とも呼ばれています。