広島市西区でベトナム人の女性が殺害された事件は、22日で発生から1週間を迎えました。警察は捜査本部を設置し捜査を続けていますが、依然、容疑者の確保には至っていません。

現場周辺の住民は不安な日々を過ごしていて、現場の近くを訪れていた人は「夜遅くなったら出ないように話を子どもとしている。怖いしかなく不安」と、現場近くで働く人は「近所の人も心配していると思う。早く安心したい」と話していました。

この事件は15日、広島市西区中広町の集合住宅の一室でベトナム国籍の、グエン・トゥイ・ガーさん(32)が頭から血を流して倒れ死亡していたものです。

ベトナム国籍の夫が帰宅後、部屋で倒れているガーさんを発見。近くの中広交番に直接届け出たことで事件が発覚しました。

警察によりますとガーさんの死因は頭の骨を折られたことなどによる出血性ショックでした。また、頭を複数回殴られていて、警察は何者かが強い殺意を持って犯行に及んだとみて捜査を進めています。

事件が起きた部屋の間取りはいわゆる"2DK"で、和室が2部屋と、ダイニングキッチンがあります。捜査関係者によりますと、ガーさんは台所付近で倒れていて、部屋には玄関をはじめ多くの血痕が残されていたということです。

近くの住民には数ヶ月以内にガーさんが関係するトラブルを見たと話す人もいました。

警察は事件発生から2日後に捜査本部を設置し、70人態勢で容疑者の行方を追っています。