終戦から80年。鹿児島県出身の戦没者らを追悼する式典が21日、鹿児島市で開かれました。
県戦没者追悼式は、戊辰戦争から太平洋戦争までの間に亡くなった県出身の戦没者らおよそ8万5000人を追悼するため、県が毎年開いています。
21日は、県内各地から遺族らおよそ600人が参列。
太平洋戦争末期フィリピンで父親が戦死した曽於市の池上勝義さん(86)が追悼の言葉を述べました。

「空襲警報のサイレンが鳴り、防空頭巾を被り、姉に手を引かれ家の近くの防空壕へ逃げた。戦争を知らない世代の人々にこの体験を語り、平和の尊さを訴え、後世に伝えなければ」

終戦から80年の今年。会場では戦争に関するパネルや戦時中の軍用品なども展示されました。
(父親がアリューシャン列島沖で戦死・奴久妻修一さん)「(父親が)潜水艦に乗っていたので寒い所で亡くなった、そのことを考えながら(参列した)。これから先の平和に徹する気持ちを自覚しなくては」
参列者は平和への思いを新たにしていました。