「私の気持ちをくみ取って、公平な判断を下してくれたら幸い」

 裁判後…

 (福山里帆さん)「きょう裁判で話すのも、すごく嫌だったんですけど、それでも『これが性被害の現実だよ』ときちんと知ってほしかった。泣いちゃってちょっと悔しかったんですけど、最後まで話せたから良かった。(証言台に立ったのは)ただの私の意地です。(父親が)『聞こえるところで話してやろう』という気持ちだった」

 一方、大門被告はその後の裁判でこう語りました。

 【今年7月 被告人質問より】
 (大門被告)「体を触っているときに性交したくなって、衝動的にしました」
 (検察官)「里帆さんが性行為に応じた理由を何だと思っていますか?」
 (大門被告)「そういうことに興味があるのではないかと」
 (検察官)「理由は?」
 (大門被告)「嫌がらなかったからです」
 (検察官)「父親との性交為を、10代の実の娘が『嫌なときは断れるだろう』と思っていたのですか?」
 (大門被告)「そうです」

実の父親から受けた性被害。里帆さんの望みはひとつです。

 (福山里帆さん)「当時の私の気持ちや今の気持ちをくみ取って、公平な判断を下してくれたら幸いです」

判決は10月21日の午後。富山地裁は、大門被告に求刑通り、懲役8年を言い渡しました。