殺人の罪などで服役した原口アヤ子さん(98)が、再審=裁判のやり直しを求めている大崎事件で、弁護団は、5回目の再審請求を来年1月上旬に申し立てることを明らかにしました。

(大崎事件弁護団 八尋光秀弁護団長)「新しく切り拓いていくことがこの事件の使命」

1979年、大崎町井俣で、男性が遺体で見つかった大崎事件では、殺人罪などで服役した男性の義理の姉・原口アヤ子さんが一貫して無実を訴え再審=裁判のやり直しを求めています。

原口さんはこの30年間で4度再審請求を行い、地裁で2回、高裁で1回再審が認められましたが、いずれも検察が不服を申し立てて覆されています。

弁護団は18日、鹿児島市で会議を開き、5回目の再審請求を来年1月上旬に鹿児島地裁に申し立てることを決めました。

今回は新たに男性が他殺ではないことを裏付けるため、死因や死亡の時期についての証拠となる複数の法医学鑑定などを提出する方針です。

(大崎事件弁護団・共同代表 鴨志田祐美弁護士)「複数の新証拠を加えて裁判所にこれは間違いなく有罪判決には合理的疑いが生じている心象を抱かせて再審の扉を開く」

再審制度をめぐっては、ことし6月に国会に改正案が提出され継続審議となっています。