(瀬戸内町教育委員会 鼎丈太郎主査)「安脚場というところになる。これが住民用の防空壕とされているものですね」

瀬戸内町で戦跡の調査をしている鼎丈太郎さん。町内に200か所以上残る戦跡を調査していますが、2017年にまとめた冊子に住民用の防空壕が1つだけ掲載されています。

簡単には近づけない山林にある防空壕で、ここにも集団自決をうかがわせる証言があったといいます。

(瀬戸内町教育委員会 鼎丈太郎主査)「避難用であることは間違いないが、状況がひっ迫したときに、手りゅう弾を区長的な人が持っていたと証言していた。最期という時は、自決という話はあったのだと思う」

ただ、こうした壕が島にどれだけあるかは分かっておらず、住民から証言を得る上で今、「瀬戸際に来ている」と話します。

(瀬戸内町教育委員会 鼎丈太郎主査)「どなたでもいいので、身近な人の記憶、話をどんな形でもメモ書きでもいいので残してほしい。遺跡よりも危ういのは聞き取り。今、最後聞けるかどうかの瀬戸際」