ミャクミャクは「理念継承のアンバサダー」として守っていくべき存在

 「理念を体現・継承する役割として大屋根リングと同等以上が期待できる」と岡田教授が話すのが、万博の公式キャラクターであるミャクミャクです。

 万博会場の東西ゲートに設置されていたモニュメント2体は、吹田市の万博記念公園に移設される方針です。

 また、公式ライセンス商品は、8月末時点で売り上げ約800億円で、吉村知事は「1000億円は超えるかと」と話しています。2026年の3月末まで販売できるライセンスがあり、4月以降も、順次考えられていく予定だということです。

 ミャクミャクの人気は閉幕後も続くのかという疑問もありますが、岡田教授は「そもそも“消費対象”として見るべきではない。『いのち輝く未来社会』という理念もレガシー。その理念継承のアンバサダーを担える存在としての価値を重んじ、守るべきである」と話します。

 アンバサダーとしての理念を持っている存在なので、かわいいや飽きる飽きないという視点だけで捉えるのではなく、守っていく必要があるということです。

 2005年の愛・地球博のモリゾー&キッコロは、今もSDGsアンバサダーとして環境活動イベントに出演するなど、継続的に活動を行っています。

 建造物や大屋根リングに終始することなく、思い自体も継承していくことが、本当の意味でのレガシーかもしれません。