午前4時すぎの夢洲、場外には「徹夜組」の姿がありました。

 警察によると、その数は少なくとも1000人。184日間のしめくくり、それぞれが万博に並々ならぬ「思い」を抱いていました。

 「きょうで34回目です。(ちなみに何時から並んでいる?)きのう…というか、おとといか。土曜日の夕方4時から」
 「(Q眠くない?)ちょっと寝たけど、眠いです」
 「65回目。(Qきょう最後ですけど?)どうしたらいいんでしょうね、明日から。最後の風景を見ながらぶらぶらしようかなと」

 そして、午前5時40分。今度は「始発組」が到着です。

 空が明るくなり始めた午前6時すぎ、東ゲートの前では大勢の人たちが列をつくり「その瞬間」を今か今かと待ちます。ミャクミャクの人気ぶりも健在です。

 「ミャクミャクの格好で最後に来たかったので、バッチリそろえてきました」
 「お別れを言いたくて。直接言いたいなって」
 「めちゃくちゃ悲しいしさみしいです」

 そして、本来は午前9時に開くゲートが、13日は20分前倒しで午前8時40分にオープン。

 「朝来るときから泣きそうになって、最後だから寂しいです」
 「29回目。全制覇しているからどこ行くか迷っているところ」

 中には、こんな「偉業」を達成した人も。“万博おばあちゃん”こと山田外美代さんです。

 (皆勤賞達成「万博おばあちゃん」 山田外美代さん)「頑張れた184日でした。日々ちがう方とお会いして、入場者がだんだん増えていく様子を自分で見られたことが、最大の宝物になりました」

 会期を通して人気だったイタリアパビリオンでは、開場後すぐに長蛇の列が。グッズショップも、大盛況です。

 また、さまざまな国が集まるコモンズ館では、感謝のメッセージがぎっしりと記されていました。

 「なくなるのが寂しいです。ロスです。推し活がきょうで最後で悲しい」

 楽しみ方は人それぞれ、思い出は子どもたちの心にも刻まれます。

 「子どもが国旗の本がすごく好きで、いろいろな国の国旗に興味を持ったので、アメリカ館の人にサインくださいと言って、ひとこと書いてもらって、万博の思い出になったらいいなって思って」

 「楽しかったです」
 「いや、もう最高ですね。悲しいですけど、また次の万博が(日本で)生きているうちにあれば行きたい」

 関係者をのぞく来場者数は、黒字化の目安となる2200万人を超え、2529万人を記録(12日時点※速報値)。多くの人に惜しまれながら、大阪・関西万博は閉幕します。