いよいよiPS細胞と対面 涙を浮かべ…

そして、いよいよ念願の「動くiPS細胞」と出会える、パソナパビリオンへ。

iPS細胞の研究が進めば、病気が治るかもしれない。iPS細胞をひと目見たら、生きる希望がわいてくるかもしれない。

再びしゃべれるようになったら、看護師と元気よく「おはよう!」って会話をしたい。再び声を出せるようになったら、亡き夫のお墓で「たまにはこの世界に化けて戻ってきて!」と、自分の声で直接伝えたい。

同級生クロカワくんも、由紀子さんの熱意を見守ってきました。

クロカワくん
「この年(70歳)になってもあきらめないっていうね」
「普通やったら『もういいわ』って思いますよね。彼女の強い精神力があってこそ、今回の旅行が実現したと思います」

“生きる希望”を目の前に「言葉にできない」

伊藤医師
「まだですよ、まだ目を開けちゃだめですよ…開けてみましょう」

由紀子さんの夢が、叶うときです。

「言葉にできない」
「ハンカチを借りたい」

伊藤医師がiPS細胞で作られた筋肉を指して「動いていますね」と声かけると、由紀子さんは、「い・き・て・る」と大きく口を動かしました。

由紀子さんにとって、iPS細胞は「動いてるもの」ではなく「生きているもの」。